社長コラム
2016年09月06日 16:06
期間:8月15日~17日
目的:1)ラブアンが日本人の居住に適するか視察
2)現地ホテル、不動産視察
3)現地会社設立専門会社との面談
1)KLからの移動:
マレーシア航空とエアーアジアがKLIAから
ラブアン島へ直行便を毎日沢山就航させて
います。
特にマレーシア航空の便数が多く便利。
KL<->ラブアンは飛行時間約
2時間15分で、時差はありません。但しかなり
KLより東に位置する為、日の出と日没
はKLより1時間前後早い感じがしました。
2)ラブアン島の概要:
1990年にマレーシア政府によりオフショアー金融センターとして位置づけされ、連邦特区となる。またラブアン周辺で石油や天然ガスが豊富に産出されることから、貯蔵基地、積み出し基地的な機能も果たしている。町で欧米人の石油業関係者もそれなりに見かけました。
既に6,500社以上のオフショアー会社、300社以上の国際金融機関がラブアン島にオフィスを構えていると言う。(但し名目上のオフィスが多く、実際の営業や本店業務はクアラルンプールや他の都市と言う企業が多い=実際にラブアン島に住んでいる外国人は非常に限られる)
島の面積は90平方キロ程度と、ペナン島の2/3程度。ペナンと違い山は全く無く、ほぼ全島が平坦な地形。車で1時間以内で十分に一周出来る。人口は全島で約10万人程度で、ボルネオ島に近い事からマレー人やカダザン族が主流で、中国系、フィリピン系住民も混じった多民族社会。
全島が免税の島(Free-port)となっており、町中に免税店がある。販売しているものは、お酒、タバコ、チョコレートやお菓子類が殆どで、お酒(特にビール、ワイン、ウイスキー)の品揃えが多い、価格が半島に比べて安いのは驚いた。アサヒビールが1缶RM2.5(約63円)で売られていた。
3)ラブアン島の生活インフラ:
空港は中々立派で、クアラルンプールやコタキナバル、クチン、ミリ等サバ州、サラワク州の都市と飛行機で結ばれている。空港から中心地までは車で10~15分程度。
10万人の人口で殆どが現地人住民と言う事もあり、ショッピングモールは一つ。病院も政府系病院があるだけで、私立系病院は無い。現地人に聞くと大病になった際は、コタキナバル又はクアラルンプールに飛行機で移動するとの事。また本格的な買物にはコタキナバルまで飛行機(約30分)やフェリー(約2~3時間)で移動すると言う。
インターナショナル・スクールは1校あり、小学校から高校2年生のカリキュラムで、計300名程度の生徒が居ると言う。ラブアン当局が一部の外国人駐在員や現地富裕層の為に運営している学校。
娯楽施設としては、ゴルフ場が2ヶ所。1ヶ所は中心地近くの古いラブアンゴルフクラブ(9ホールのみ)、もう一ヶ所は中心地から車で20分程の所の新しいラブアン・インターナショナル・ゴルフクラブ(18ホール)。他には免税の島だけに街中にバーやカフェが多く、安くお酒を売っていた。
ビーチは幾つかあり、透き通る海とは言えないが、ペナンの海よりは綺麗。離島へ行くとシュノケーリングも出来ると聞いたが、国際的なレベルでは無い様子。
食事は中心地に幾つか美味しい中華料理やシーフードレストランがある。南シナ海の島と言うこともあり、海鮮料理のネタは新鮮。他の野菜、果物等は他州から輸送している事もあり、レストランの料金は半島と余り変わらない。日本食レストランは1軒だけと聞いた。
ホテルは沢山あり、5星はDorsett Hotelで他にBillion Water Front、Tiara hotel等が4星と言える。Tiara Hotelはリゾート風ホテルで雰囲気が良かった。裏手がラブアン・ゴルフ・クラブ。
他にはマリーナがフェリー港近くにあるが、余り盛況とは言えない。やはりラブアンに住む外国人が少ない、現地人の人口も10万人程度と言う事が理由と思う。
4)ラブアンの不動産:
人口が少なく平坦な地形のラブアンなので、戸建てが一般的で、コンドミニウム
はごく一部しか存在しない。
ラブアン・フィナンシャル・センタービルの両隣がコンドミニウムとサービスアパートメント
になっている。一部はラブアンフィナンシャルセンター自身が所有、運営している。築20
年は経っているとの事で、部屋の内部等はかなり古めかしく、管理も良い といえない。
年間賃貸 でRM2,700/月(1,300Sqft)、RM3,000 (1,500Sqft)との事。このコンドは
分譲しているので、個人のオーナーも居て各自が賃貸している様子。テナ ントはファイ
ナンシャルセンターで働いているマレーシア人が中心の様子。
ラブアン港近くにラブアン タイムスクエアーと言う新しい複合開発の物件(コンドと店
舗)があり、その部屋(2+1bed)を視察。中国人オーナーの部屋で自分で住んでいた
部屋だけあり、かなり内装も手を掛けている。リビングから良く海が見え、この部屋であ
れば日本人でも住めると感じた。
家賃は、RM2,800/月だが、昨年のオイル価格下落前にはRM4,000が相場だったと言
う。他の一戸建て賃貸物件も概ねRM2,500-4,000 位が賃貸相場の様である。
購入した場合は、タイムスクエアーでRM700/Sqftとかなり高い。
ここ数年でやはり30~50%程度上昇した様子である。
5)会社設立専門会社:
弊社と提携しているのはCPT社と言うCompany Secretary(日本の司法書士の様な会社)は、ラブアン・ファイナンシャル・センタービルの中にオフィスがあり、6名程度のローカルスタッフが働いている。Vivianがマネジャーで業務は会社設立申請、更新、ビザ申請等が中心。VivianはFriendlyでラブアン生まれの現地人なので、現地のことは良く知っている。
CPT社オフィスのあるビルに日系銀行、損保保険会社含めて多くのラブアン法人がオ
フィスを構えている。Regis等のシェアーオフィスも存在する。
6)結論:
1)ラブアンは日本人や外国人が住むインフラは整っていない。日本人が快適に暮らすのは無
理と判断します。コタ キナバルは近いがラブアン法人の所有者は住む事は出来無いので、
やはりKL、ペナン、ジョホールに住む事にな るでしょう。
2)お酒が好きな人には免税で買え品揃えも多いので、旅行先としては適しています。
ラブアンに会社を設立した場合、年に一二度旅行で行きゴルフや安いお酒を楽しむの
がお勧め。ラブアンだけでなく、近くのコタキナバル、クチン、ブルネイもツアーに含めると価
値があると思います。
3)マレーシア政府は今後もラブアンをオフショアー島として引き続き発展させようとしているの
で、海外貿易、海外投資ビジネスを考える人にはラブアンでの法人設立はお勧め出来ま
す。ラブアン島とサバ州を繫ぐ橋の建設計画もあり、中国企業や個人のラブアン法人設立も
増えていると言います。
4)個人投資家の場合、日本の居住者のままラブアン島の税的メリットは受けれないので、
やはり入念な税務対策が必要で、海外税務の専門家の協力が必須となります。
7)ラブアン法人設立のご相談:
弊社東京オフィスでもラブアン島の法人設立に関する内
容をサポートしております。また海外税務の専門家もご
紹介しております。ご関心ある方は、以下東京オフィス
まで遠慮なくご連絡下さい。
東京都中央区日本橋小伝馬町14-6 水口ビル3階
(株)コスモス・プラン 杉山又まで
電話)03-6661-7683 E—mail)[email protected]